全てのご要望に応じられる技術力
発電産業には現在二つの重要な課題があります。それは国際規制を遵守しつつ、どのようにして発電所の生産性を上げるか、そしてどのようにして排出ガスを減らすかとういう課題です。これらの課題は、高温高圧の環境である発電所で使用される鋼管の材料と技術を改善することで達成できます。
テナリスは超高度な耐クリープ性能やさらに進化した耐高温水蒸気酸化性、耐高温疲労性能や最適ミクロ組織の安定性といった発電産業の厳しい品質要件を満たすシームレス鋼管商品を供給しています。
発電所向け次世代高合金
当社は、石炭及びガス火力発電所向けに炭素鋼、特殊合金鋼(9%クロム合金鋼など)、ステンレス鋼のシームレス鋼管を幅広く生産しています。これらは石炭燃料ボイラや熱回収蒸気発生装置に使用されます。
材料特性
テナリスのシームレス鋼管商品は、高温高圧環境での材料に対する下記の特性を全て満たしています。
- 高い耐クリープ性能
- 長時間のミクロ組織安定性
- 耐熱疲労性能
- 低水蒸気酸化速度
- 効率の良い製造工程(鋳造、鍛造、曲げ加工、溶接)
- 燃焼側耐食性
- 耐水蒸気酸化性
クリープ耐性に関する研究
ボイラ用途鋼管は、非常に高温高圧な環境下で長期間使用されます。高温高圧下での稼働負荷により、材料となる商品には緩やかではあるものの継続的なミクロ組織的振動が生じ、材料としての鋼管の特性が徐々に低下していきます。この現象を「クリープ」と呼んでいます。我々は1957年から評価の高い国際的な研究開発機関と共同で、このクリープ現象に関して研究を行っています。また、ヨーロッパクリープ共同委員会のメンバーでもあり、ボイラ材料に関するヨーロッパ研究開発プログラムにも参加しています。
当社のクリープ研究所は全てのボイラ材料に関するテストを10万時間以上にわたって実施し、詳細な研究及び特性評価を行なっています。また、CSM (在ローマ) の協力のもとミクロ組織の変化に関する分析を行ない、実際に使用された場合の材料の長期安定性を検証しています。
保証された品質
テナリスの全商品は最も厳しい品質規格に沿って設計され、 公認品質システム (ISO 9001).に則って生産されています。品質管理手順としては、統計的工程管理、工程・生産監査、また生産履歴システムがあります。